太白山

新幹線が仙台に近づき速度を落とすと、左手に絵に描いたような形の小さな山が見える。これが太白山。仙台市の太白区の名前の由来にもなっているんじゃないのかな?都市の近郊にあって標高も321mと手頃なので休日には多くの人が出かけるんじゃないかと思う。が、人が多いと渋滞して自分のペースで登れない。から、平日にでかけた。休日出勤した振替休日ということで。

このサイトに簡単な案内があったが、地質は特に面白そうとは思えないけど(暖かい時期に毎週末に読書&ビールに出かける七ヶ浜町の湊浜菖蒲田浜の方がはるかに面白い)、とにかく一度行ってみた。


太白山。デイサイトの溶岩ドームかと思ったが、自然観察センターの解説によれば中新世のデイサイトの残丘のようだ。


太白山の麓は自然観察の森として整備されている。



麓にはこんな立派な施設があって、職員も5名くらい常駐しているようだ。けど......することあるのかなぁ....
展示・解説は基本的には動植物。地質の解説はほとんど無い。仙台から一駅5分の長町からバスで30分位の公営団地バス停下車徒歩15分。


遊歩道もきちんと整備されています。お金かかってますね。


途中までの凝灰質砂岩のあたりは斜度も緩く、道もきちんと整備されている。


けど、デイサイトのあたりになると急峻。


休日だったらこんな斜度でも鎖に掴まって渋滞するんだろうなぁ


山頂には小さな祠がありました。山の姿形から信仰の対象になっているであろうことは想像出来る。


残念ながら植生が繁茂していて眺望はあまりよくありませんでした。


凝灰質砂岩


デイサイト。柱状節理が横になっている。節理は冷却面に対して直交方向に出来る。山の斜面方向が冷却面になる。やはり溶岩ドームのようなプクッとした形で堆積層の上に出た溶岩ドームなんだろう。地下で固結したものならばもう少し粗粒になるだろうし。以前に和歌山県で見た露頭は柱状節理が発達していたけど、間違いなくこれより粗粒だった。残念ながら、堆積岩との接触部は崖錐堆積物に覆われていて見つけられなかった。


自然観察センターにて。少なくとも地形は分かる。麓が堆積岩類、山がデイサイト。


登山の意味を理解していない私は、スタスタ登り、スタスタ降りてしまった。自然観察センターから往復でわずか1時間しか潰せない。ので、るるぶ宮城に載っていた地底の森ミュージアムに立ち寄り。


まあ、予想はしていたけど..... ウルム氷期の旧石器時代人のたき火跡に打製石器片が散らばっているものらしい。..... けど.... 興味の対象が違うのか、私には全く感動を与えてはくれなかった。


戻る