七ヶ浜

3月も下旬、東北もようやく春めいてきた。とは言っても、昨日の朝はうっすら雪が積もっていたんですがね。天気も良いので自転車で散策に出かけた。近場の七ヶ浜町。


湊浜。ここは私のジョギングコースなので毎週見ている光景。暖かい時期には、缶ビールもって読書に来るお気に入りの場所。


外人浜。表浜という名前らしいけど、付近は旧制二高の外国人教師の別荘がいっぱいあったことから、外人浜と呼ばれている。


素晴らしい露頭。たぶん陸棚斜面に堆積したものだと思う。黒っぽいのは礫岩。写真の一番下の礫岩は級化層理(下が粗粒で上方に向かうに連れて細粒になる地層)が良く分かる。海底で土石流が発生した痕跡。土石流が流れ、粗い粒が先に堆積して、巻き上げられた比較的細かい粒ゆっくり堆積した。面白いのは、写真の中央に径1.5m位の亜円巨礫があること。土石流に混じって陸棚上部からゴロンゴロンと転がってきたものだろう。白っぽいのは平常時に堆積した泥。黒っぽい地層はせいぜい数日で堆積した物だが、白っぽい地層は数百ないし数千年かけて堆積したもののはず。写真の一番上の礫岩の基底は水平になっていない。この礫岩が堆積したときの土石流の中軸に相当し、谷筋となっているものだろう。本当に面白いな、地質学って!学生の時にもっと勉強すれば良かったと反省します。


黒っぽいのが粗粒な層。土石流が何回も発生したことが分かる。たぶん、これが1回の巨大地震を示しているのだと思う。礫岩層の厚さが違うのは、土石流の中軸に近かったか、遠かったかによる。


浜の奥には巨大な護岸が建設されている。


ヒン岩。ここから50km以上離れた仙台の西の山から運んできたものだと思う。


鼻節神社。花淵埼にある。おそらくは両者は同じ語源だと思うのだが、いつのまにか充てられる漢字が異なってしまったのだろう。


読めるかな?歴史はかなり古いようだ。 奈良時代の貞観地震で被害を受け移設されたらしい。今は岩礁になってしまった所に社があったらしい。神社は神様の住まい。なのに何故、天災を被るのだろう?神も仏も無いのか?


参道は途中で分岐。右の踏み分け道が表参道、左の整備された道が裏参道。裏参道の方が立派なのは札幌と同じだな。


これが表参道。全くにぎやかではない。単なる山道。


こちらが裏参道。きれいに整備されている。


この先の百数十段の先に社がある。


この反対側は海。海からお参りするのが正しいようで、だからこちらが表参道らしい。


これが社。あまり大きくはない。


この近くに花淵灯台がある。赤緑交互点灯というちょっと変わった光。仙台塩釜港に入港する上で重要な場所だけど、歴史はびっくりするほど新しく1964年竣工。


多聞山から望む松島湾。


東京は桜が開花したらしいけど、こちらはまだまだ。梅がようやく満開と言ったところ。季節は半月以上遅いかな?


昨年、こちらに来て元部下に誘われて登った泉ヶ岳はまだ真っ白。こちらの任期はようやく半分。こちらに来て永かったと思うけどまだ残り1年ある。先はまだまだ永い。


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