気仙沼

4月中旬に仕事で訪問した。気仙沼の仮設商店街は間もなく嵩上げ工事のために閉鎖されるとのことだったので、その前に訪れ、せめて地元経済の活性化のために寄与したい。


石巻の大川小学校。子供の犠牲者を出さなかった釜石とは対照的に、大川小学校では生徒74名と教師10 名が亡くなった。地震後にグランドに出て対応策を協議(校長は出張で不在)している間に津波に呑まれた。津波は2階の屋根を越えていった。グランドに居た者で生存者は、生徒4 名と教師1 名のみ。驚くのはグランドのすぐ脇は山だってこと。特段のコンクリート擁壁やフェンスもなく、草が茂っている訳でもない早春に子供の足でも登るのに特段の支障は無さそうな斜面だった。


コンクリートの渡り廊下がねじ曲がっていることからも、津波の威力が想像される。


今は一面の更地の中に学校がぽつりと建っているが、かつては市街地だった。写真の左が北上川。津波は北上川を遡上してやってきた。


南三陸街防災庁舎。女性職員は最後まで津波から避難するよう放送で町民に呼びかけて殉職。他の職員も屋上まで逃げたが津波は屋上より2m 高く約30名が犠牲となった。アンテナに掴まって11名が生還。4 月に仕事でお会いした町長がその1人。修羅場をくぐり抜けた人からは、力強いオーラみたいなものを感じてしまいました。


この庁舎も嵩上げ工事のために撤去されるとのこと。右の重機の高さまで嵩上げされる。なんとも悲しい.....。


気仙沼向洋高校(旧気仙沼水産高校)。右の校舎の4 階に津波で破壊された痕跡がある。左の校舎は3月末に改修工事を終える予定だったが、津波のためにこの校舎は全て放棄。


気仙沼の街並み。解像度を落としていて判りにくいかとは思うが、黄土色に見えるのは津波で破壊され更地になった旧市街地。津波で石油タンクの大部分が破壊され、当日は海全体が燃えていた。左奥の山頂の木は今でも黒く焦げているそうな。


フカヒレ姿煮ラーメン、1800円。美味しいと思いこまねばならない。


フカヒレ姿煮!だが、正直に言えば、中華料理の中に少しだけ入っていて、春雨との区別が付かない程度のフカヒレの方が美味しい。少なくとも私の味覚識別力では。

竜の松。周囲の松は津波で流されたが、この松は枝が折れつつも残った。竜の姿になって。しかし、結局は塩害で枯れてしまって、陸前高田の奇跡の一本松と同じ業者によるレプリカが残されている。


津波体験館というのがありました。気仙沼市街からは車で1時間弱とやや遠いけど。


住民の辛い記憶を呼び戻さぬようにと、震災の記憶を残す建物などがどんどん解体されているのに津波体験館とは、なんとも.....。と思っていたら29年前に作られた施設でした。2011年の津波を経てバージョンアップされている。


鯉のぼりと桜。ちょっと季節感が違う。


道の駅「上品の郷」。なんと大胆な名前、店員は皆センスの良い服を着て、口に手をあてて「オホホ」なんて笑うのかと思ったけど、普通のオバサンばかり。と、思ったら「じょうぼん」という地名でした。近くの市街地には上品衣料店とか、上品家具店なんてのがあった。上品土木ってのは微妙だが。


この日の夜は我が家から徒歩30秒にあるお店で。お通しに出てきたのがこれ。醤油をかけたら足が動き始めた。ファミレスの伝票じゃないから内訳は判らない。お通しがいくらなのか不明だが3人で9000円弱。昼はフカヒレ姿煮、夜はウニ。なんと贅沢な!

#イクラぢゃないよ、ウニだよ


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